『Goutal(グタール)』は、調香師であるAnnick Goutal(アニック・グタール)が自身の名を冠した、フランス発のフレグランスブランドです。(※2018年に『Annick Goutal(アニック・グタール)』から『Goutal(グタール)』とブランド名を変更しリニューアル。)

女性調香師ならではの優しく繊細な香りと、多幸感にあふれた『Goutal(グタール)』のフレグランスは、海を越えて多くの人に愛されるようになりました。

ライトな香りを好む日本人にも使いやすい、ふんわりとした香調が多いのも人気の理由です。

そんな『Goutal(グタール)』のフレグランスのなかで一番人気の香りが、今回ご紹介する「プチシェリー」。

日本で『Goutal(グタール)』の名が広まるきっかけとなった香りなんです。

慈愛に満ちた「プチシェリー」の香りは、きっと女性たちの心の琴線に触れることでしょう。

それでは、なぜこの香りがこれほど心に響くのか、詳しく述べていきたいと思います。

アニック・グタールという女性調香師

『Goutal(グタール)』の創業は1980年、パリで誕生したフレグランスメゾンです。

今から40年も前のことですから、当時は女性調香師が自身の名前をブランド名としてブティックを展開するのは大変珍しくありました。

創業者であるAnnick Goutal(アニック・グタール)は、ピアニスト兼モデルを生業とする美しきシングルマザーでした。

彼女はある日、化粧品会社のスキンケアPRの仕事に携わり、そこでクリームの香りに違和感を覚えます。

「自分だったらもっと違う香りを創るのに…」と、次第に香りに対する情熱が高まっていったそうです。

それから再婚を経て、Annick Goutal(アニック・グタール)は香水の道一本に絞ります。

7年間もの修行を積んだそうですが、もともとはピアニストの芸術家。感情や情景を音に見立てて表現するように、香りでも表現することができたと言います。

そして、「物語が立ち現れるようなフレグランス」として『Annick Goutal(アニック・グタール)』がスタート。

その香りをまとうことで、ひとつの物語が立ち現れるようなフレグランスを作ることを創造の要として、これまでいくつもの香水を生み出してきました。

https://www.instagram.com/p/3WAXu6pxou/

出典:『Goutal(グータル)』公式インスタグラムより

現代女性の生き方を投影するようなAnnick Goutal(アニック・グタール)。彼女の渾身の作は、何といっても「プチシェリー」に他なりません。

それは、Annick Goutal(アニック・グタール)の愛娘、Camille(カミーユ)のために創った「小さな愛しい人」という名のフレグランスです。そんな愛娘のための香りは、純真無垢なキュートさがあり、どこか惹きつけられる香りでです。

それでは『Goutal(グタール)』でも屈指の人気を誇る、「プチシェリー」の香りの構成を見ていきましょう。

包み込むように優しく香る「プチシェリー」

「Petite Cherie(プチ・シェリー)」オードパルファム

トップノート:ペアー(梨)グリーンノート、ピーチ

ミドルノート:ローズ、ヘディオン、ライラック

ラストノート:レユニオン産バニラ、ホワイトムスク

1998年発表

調香師:アニック・グタール、イザベル・ドワイヤン

対象性別:女性

『Goutal(グタール)』は天然香料に強いこだわりを持つブランドとしても有名です。

トップノートでは瑞々しいペアーの香りがあふれ出し、ピーチが無邪気な甘酸っぱさを、そしてグリーンノートがそよ風のような清涼感を絡めます。

ミドルノートではローズ、ライラックといった可愛らしいフローラルが遠慮がちに顔を出し、そして瞬時にパステルカラーに包まれたかのように、ハッピーな気持ちにいざなってくれます。

そしてラストではバニラの澄んだ甘さが空間いっぱいに広がり、ホワイトムスクの人肌のような優しい香りが全体を包み込んでフィニッシュ。

実際に「プチシェリー」には天然のレユニオン島産のバニラ、そしてピーチと刈り立てのグリーンノート(芝生)も天然の分子を使用しています。

そのため「プチシェリー」では瑞々しい果実と草、花々がそのまま感じられるのです。

肌の上にのせれば、それが「か弱さと従順さ」となって現れ、どこか放っておけないような、保護欲に駆り立てられる香りとなります。

フローラル香水のお手本のような、装飾を削ぎ落した「清潔あふれる女性」を彷彿とさせる「プチシェリー」。

母から娘への想いを込めたフレグランスですが、実はこの香りの好感度は性別の垣根なく、女性も男性も必ずや魅了してしまうでしょう。

愛くるしくてギュッと抱擁したくなるくらい、近くで感じていたくなる香りです。

心をわし掴みにする究極のモテ香水

柔らかなフローラルノートでとてもふんわりしているので、湿度の高い日本の夏でも重くなりすぎません。

カジュアルにもすんなり溶け込み、フォーマルでも充分な気品と存在感を示してくれる、とても使い勝手の良い一本です。

https://www.instagram.com/p/B7yRP0AnB13/

出典:『Goutal(グタール)』公式インスタグラムより

「プチシェリー」にグラマラスな色気はありませんが、その代わり何にも変え難い「慈愛」の性質を持っています。

頬ずりしたくなるほど清潔感に満ちた、その可愛らしい香りに危なっかしさはありません。

むしろ、誰もが心の奥で求める「母性」というものを呼び覚ます香りです。

初夏の日向ぼっこのような、ポカポカと全身を包む柔らかい温もり。

 「プチシェリー」の魅力はそんな「温度感」にあり、ペアーとバニラが恋をするような、エモーショナルな香りの掛け合いにあります。

裏を返せば、世の中の男性の弱点を突いたフレグランスとも言えるでしょう。ここまで感情をわし掴みされる香水はあまりないかもしれませんね。

「慈愛」「家族」「絆」といったワードが良く似合うこの香りは、私たち人間が普遍的に欲する人生のテーマでもあります。

そんな温もりをくれる、究極の癒し系フレグランス「プチシェリー」。

これをまとう人、そして側にいる人の感情をもコントロールしてしまいます。

そういった意味では、Annick Goutal(アニック・グタール)が全身全霊で創った「物語が立ち現れるようなフレグランス」の傑作として間違いありません。

グタールの香りで毎日に彩を

1998年に発売された、今や『Goutal(グタール)』を代表する「プチシェリー」。

この慈愛に満ちた香りを身にまとえば、新たな物語が始まるような高揚感を味わえると思います。

大人になると日々のタスクに追われがちですが、「プチシェリー」のような癒しの香りを暮らしに添えて、「心の忘れ物」を取り戻してみて下さいね。