1921年にフィレンツェで生まれたグッチ。
クリエイティブで斬新、そして徹底されたクラフトマンシップに定評がある、ラグジュアリーファッション業界屈指のブランドです。
フレグランスもまたグッチにとっては絶対に欠かせないラインです。
代表作にはギルティ、グッチバイグッチ、フローラなどが顔を並べ、以前よりブランドを代表する香りとして君臨してきました。
2015年にはクリエイティブディレクター兼デザイナーがアレッサンドロ・ミケーレ氏に変わります。
ローマで生まれ育った彼は、天才デザイナーとして「新生グッチ旋風」を巻き起こしたのです。
彼は自分がグッチを牽引するにあたり、新たな香りが欲しいと考えました。
調香師に選ばれたのはフレグランス界の重鎮、アルベルト・モリヤス氏です。
今までにカルバンクラインのCKワンや、ランコムのミラク、ブルガリの香り全般を担ってきた「調香界の神」と呼ばれる存在です。
今回は、グッチのデザイナーが変わってから初めて発表された香水「GUCCIBLOOM(グッチ ブルーム)」をご紹介したいと思います。
アンティーク調のピンクのボトルに詰め込まれた、グッチらしいフローラルの香り。
「空想の庭」をテーマに調香された、春につけたい華やかなオードパルファムです。
咲き乱れる花とグリーンが香る、夢のような庭園

「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」のコンセプトは「空想の庭」です。
その場所がイタリアなのか、フランスなのかイギリスなのかははっきりと明言されていません。
あるいはそれをすべて盛り込んだ香りであり、調香を担当したアルベルト・モリヤスは「魔法のような空想の世界に入り込むフレグランス」としています。
デザイナーのアレッサンドロ・ミケーレが初めて担当するグッチのフレグランスというだけあって、当然力が入ります。
彼の洋服のデザインには、70年代から80年代を回帰したものが多くあります。
そのため、香水にもその時代に多用されていたシプレ、チュベルーズ、ジャスミンを起用したいと考えました。
「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」はカウンターカルチャーを思い起こさせ、さらには古めかしいノートを現代風に蘇らせた、ある意味ノスタルジックな香りなのです。
ボトルデザインがアンティーク調の陶器でできているのもそのためです。
今のグッチファッションにふさわしい、多様性を感じさせる香りとは。
単なるフローラルノートには収まらない、謎の多さも魅力的です。
主役はチュベルーズ。飽きのこないシングルノート

GUCCI BLOOM(グッチブルーム)オードパルファム
シングルノート:オレンジ、グリーンノート、チュベローズ、ジャスミン・サンバック、ラングーンクリーパー、ニオイイリスの根茎、サンダルウッド、バニラ
発表年:2017年
調香師:アルベルト・モリヤス
対象性別:女性
「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」は、香りの変化がないシングルノートです。
シングルノートというのはこの香りの大きな特徴です。
通常の香水はトップ、ミドル、ラストと時間経過で香りが変わっていくのですが、シングルノートの香水はほぼ同じ香りが最後まで継続します。
現代では香りに変化をつけないものが主流で、以前のように劇的に変化するフレグランスが少なくなりました。
そして今回の主役はチュベルーズです。
そしてそのチュベルーズの座を奪おうと、2種のフローラルが輝いているのもまた面白いところです。
チュベルーズの香りはまったりとしていてクリーミー。
使用された香水のほとんどは妖艶なテーマであったり、魔性を示すものです。
しかし「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」では、そのチュベルーズの重厚感がかなり削ぎ落されています。
ラングーンクリーパーと呼ばれるインド原産の花の香料が、焼いたココナッツのような刺激をもたらし、青みのあるジャスミンがチュベルーズの妖艶さを制御しています。

香り全体が、しっかりと「多様性のある庭園」の姿に形成されていて、どの香料も突出して香る、というわけではありません。
しかしそれでいて楽しそうな雰囲気が伝わってくるのです。
ただ、その抑圧されたチュベルーズがとてもセクシーで、単なるフレッシュなお花畑となっていないところがグッチらしいのです。
簡単に例えるとしたら、「エデンの園」となるでしょう。
陽気なのに、どこかしら危険が潜んでいる。
多様性が受け入れられなければこの世は諸刃の剣となって自分に危機が迫ってくるであろう、というような、ただハッピーなだけでないフローラルノートが魅力です。
甘くなりすぎず、「新生グッチ」らしいシックな香りが楽しめます。
ヒロインフレグランス。存在感を発揮したい女性に。

「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」は、お花の香りだけではなく、茎や葉の香りもする、リアルで充実した香りです。
華やかな香りなのでオフィスには向かず、休日にまといたいフレグランスとなります。
そしてもっと言うと、フローラルノートが好き、というよりは「自分が花束になりたい」という存在感を出したい女性におすすめです。
やはり先述したチュベルーズ周辺の調香が効いているのでしょう。
可憐で綺麗なのに、そこにセクシーさが加わっていて大変魅惑的なイメージを持ちます。
女性らしい美しさの中に見え隠れする、危険さを身に着けることができるでしょう。
自分を脱皮させたい、良い子のイメージから抜け出したいと考える女性にはぴったりです。
年齢層は特に関係ありません。
グッチらしさが際立っているので、綺麗な装いがお似合いになると思います。
髪型を変えた時、新しい服を着ていく時などに一緒につけたくなる香りです。
また、口コミ評価もかなり高いのが特徴です。
「GUCCI BLOOM(グッチブルーム)」は、グッチの新しい顔として末永く人気が続くことでしょう。
まとめ
グッチの「GUCCIBLOOM(グッチ ブルーム)」は、その人気のためにシリーズ化となりました。
今では夏用の爽やかな香り、ホリデーシーズンのための濃厚な香り、金木犀をプラスした香りなど派生フレグランスが3つも出ているほどです。
本来のグッチらしさを堪能したい方は、ぜひ「GUCCIBLOOM(グッチ ブルーム)」を試してみてください。
クリエイターたちの信念にも触れてみることで、きっとみなさんのフレグランスライフがより奥深いものとなるでしょう。


