知的、ニッチ、アーティスティックと、三拍子そろったパリ発のフレグランスメゾンといえば『MaisonFrancis Kurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』の名が上がります。
創設者のクルジャン氏は、25歳にしてジャンポール・ゴルチエのメンズ香水「ルマル」を製作し、キャリアをスタートさせました。
2008年には美容雑誌からベスト・パフューマーに選ばれ、そのフレグランスの多くが国際的な賞を受賞。2009年にはフランスの芸術文化勲章「シュヴァリエ」を受勲した人物です。
代表作には2015年に発表したクリスチャン・ディオールの「ソヴァージュ」があり、ベストセラーとしてとして世界中で旋風を巻き起こしました。
そして2021年10月には、優れた実力と成績を持つ人物としてクリスチャン・ディオールの香水部門統括ディレクターに抜擢されたのです。
そんな彼の冠ブランド『MaisonFrancis Kurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』には、一貫して「知的」な作品が多いのが特徴です。
テーマ設定も優雅なもので、バカラとコラボしたフレグランスや、「光」、「パリの朝」など気品あふれる香りがたくさんあります。
そのエレガントな香りのなかで、『MaisonFrancis Kurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』で最も人気の作品が、今回ご紹介する「Aqua Universalis(アクア ユニヴェルサリス)」です。
マリンノートとも違う、「水の香り」とは。
まとう人のほとんどが「病みつき」になってしまうという「Aqua Universalis(アクア ユニヴェルサリス)」の魅力をご紹介したいと思います。
フランスでの水は「貴重品」。水に関する格言も多数

18~19世紀にかけてのフランスでは、不衛生さがはびこっていました。
このためヴェルサイユ宮殿で王族が使うオーデコロンが流行りだした、というのは有名な話です。
20世紀初めにはナポレオン3世の命を受けて下水が整備され、パリの「美化」とともに見えない部分の「浄化と衛生化」がされました。
しかし、フランスの水道水は現在でも硬水のため飲めるものではありません。
入浴時には髪が痛んでしまうので洗髪は週に2~3度、さらにエコのためにできるだけシャワーで済ます、といった家庭が多いのが事実です。
もちろん、飲料水は買うのですが、毎度の運搬作業はなかなか骨が折れるもの。
フランスに住む人々にとって水とは無くてはならないものでありながら、同時に貴重品でもあるのです。
「命の水」といった認識ですから、それに伴った芸術作品も多くあります。
また愛する人に対しては、「君は水のようなものだ。生きていくには絶対に必要なのだから」といった表現もよく使われるほど。
『Maison FrancisKurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』は創立時のファーストコレクションとして「Aqua Universalis(アクア ユニヴェルサリス)」を発表していますが、やはり「無くてはならないもの」といった解釈なのでしょう。
そしてこの後、「AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)」はメゾンきってのベストセラーとなるのです。
シトラスとムスクのシングルノート、究極の透明感

AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)オードパルファム
シングルノート:ライム、ミント、ブラックカラント(カシス)、プロヴァンス産ミモザ、イタリア産ビターオレンジ、エジプト産ジャスミン、ムスク
発表年:2009年
調香師:フランシス・クルジャン
対象性別:ユニセックス
「AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)」は3段階の変化がない、均等なシングルノートのオードパルファムです。
そしてこの名の意味は、「万能の水」。
水を尊び、水と共に生き、水に笑い、そして時には水に苦しめられた人々。そこには、長い間の経験を通して選られた様々な知恵があり、知識の集積があります。
『Maison FrancisKurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』は、そんな水の「万能の力」を香りで表現しました。
透き通るようなレモンとライムのスパークリング感で始まり、まとった人の感情はここで一気に明るく、みずみずしいものと変化します。
アルコールっぽい香りは一切なく、激しすぎず、それでいて控えめ過ぎない。
朝出かける前に鏡の前で香りをまとう、そんなシーンがとても似合う香りです。
程なくして清潔感の漂うムスクが登場します。
色気を重視したムスクではなく、イメージは石けんそのもの。
先のシトラス系ノートと絶妙に組み合わさり、究極の透明感を発揮しています。

モワっとこもる香りではなく、どこか、「流れている」「漂っている」ようなイメージも。「AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)」は特に水の浮遊感、神秘性を良く表現した作品と言えるでしょう。
「万能の水」とのことですが、クルジャン氏自身はさらに「素肌と洗いたてのシャツのあいだにある清潔感」を表現したかったと言います。
遠くからでも近くからでも存在感が均等な印象で、「物」の香りというよりは「場」の香りがします。神聖な泉や、気の流れの良い場所にある噴水など、そういった風景を彷彿とさせる1本です。
ビジネスマンにぴったりの粋な清潔感がここに

『Maison FrancisKurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』の香りはどれも仕事を持つ大人の男女におすすめなのですが、「Aqua Universalis(アクア ユニヴェルサリス)」は特にビジネスマンにとって最高の「良き相棒」となるでしょう。
創設者自身も「シャツの清潔感」と表現していますから、スーツ姿にこの香りを添えれば、石けんを超える清潔感とエレガントさを身にまとえます。
ユニセックスタイプのため男女ともにお使いいただけますが、40代以降の大人の男性がであればオンの日に大活躍するほど好かれる香りです。
多くの香水が「自分のために」「他にはない個性を」と謳っているなか、「AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)」は逆に珍しい「周りの人に絶対に受け入れられる」香り。
メゾンで人気No.1とのことですが、それも当然な結果、と言えるでしょう。
恋人や父親へのプレゼントとしても最適です。本物を知る大人の、秘密兵器として活躍するはずです。
まとめ
『Maison FrancisKurkdjian(メゾン フランシス クルジャン)』の香りはある意味香水っぽくないので、香水が嫌いという人にも受け入れられると思います。
「AquaUniversalis(アクア ユニヴェルサリス)」も非常に使いやすい1本で、女性がまとって骨太になることはありませんし、逆に男性がまとって軟弱なイメージがつく心配もないでしょう。ただただ、香りをつけることの心地よさを追求した香りです。
人間にとってなくてはならない水。その究極の在り方を模索した「Aqua Universalis(アクア ユニヴェルサリス)」で香水ライフを楽しんでみませんか?


